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「さて、上矢田優香さん。質問です。」 私の目の前でニヤついているピエロ。 ピエロなのに金髪なのがどうもミスマッチで面白く感じる。 「あなたの父親はどちらでしょう。」 その言葉と同時にピエロの両脇にあった電話ボックス型の箱からそれぞれ人が出てくる。 どちらの人も見たことがある人だった。 「では、あなたから向かって左の彼から挨拶してもらいましょうか。」 私から見て左側の黒髪短髪のおじさんが半歩前に出る。 「どうも。高宮弘人です。一応、俳優をやっています。」 続けて右側の茶髪でロン毛気味の男が半歩前に出てくる。 「どうも。神山圭太です。タレント的なことやってます。」 「さあ、上矢田さん。あなたの父親を選んでください。」
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