9 HAPPY END

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そこから先はあっけないくらいすぐだった。 何度も、緩く往き来された体は絶頂を迎え、 果てる。 びりびりと電気が走るような快楽に襲われ、 背中を、後ろへ反らす。 それでも体勢を崩さずいられたのは直生が、 左手で抱いて支えていてくれたからだった。 「はあ、ぁ……ぁ……」 そっと、広い肩に頭と上半身を預けて浸る。 痺れて、体が動かない。 この時、熱い唇と舌で首筋に口づけられて、 それから汗を舐めとり吸い付かれるけれど、 今の私には喘ぐ気力も残されていなかった。 ちくっ、という感覚が一つ二つと肌に走る。 きっと、今夜一晩でそれは全身につけられ、 明日は、朝から赤面することとなるはずだ。 「愛也、今度は俺のことも気持ちよくして」 はあっ、と湿った息を吐き出したと思うと、 直生が腰を前後させる。 先程までの緩い動きはなんだったのだろう。 そう思わせる激しさに身も心も溺れていく。
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