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「産まれましたよ! お父さん! ……あれ? いない」
「んもう、こんな時にどこ行ったのかしら。お父さーん?」
ダッダッダッダッダッダ
「はい! お父さんです! ワイも今産んできましたーッ!」
ギリギリセーフ! なんとか間に合ったで!
「看護士さん方、ホンマありがとうございます。ほんで、男でっか? それとも女?」
二人の看護士さんは、恵比寿様のような笑顔で声を揃えて言った。
「「男と女の、双子ちゃんです!」」
!!!
う……ウソやん……。
ほんならワイも、オトンと同じ運命辿るっちゅーことなんか? イヤやな……ハゲるのだけは……。
ギュルル……
うぐっ……また腹が……。親父は辛いわ……。
ま、辛い子育ても一本筋を通せば幸せになる。どんな未来が来てもきばっていこか。
完
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