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「23部隊、隊長。調査結果を報告しろ」
「はい、宇宙探査隊23部隊報告いたします。
対象の種族はとても危険であります。」
議会場がざわめいた。
「隊長よ、それは確かか?
そこに生息する種族は確か戦闘力は低く、生命力も弱いと聞いており、
侵略するに手こずらない星ではなかったか?」
「はい、議長。しかしながらあの種族の思想というか、考え方がとても恐ろしいのであります。」
「恐ろしいとは?詳しく話してみたまえ。」
「はい。
なんと奴らは、星が滅亡し消える光をみて恍惚な笑みを浮かべているのです。
それも、子どもから大人まで。
そして、その様をもっと見たいと夜になると滅亡する星を探すのであります。」
議会にいる者たちは、震えあがった。
「なんと恐ろしい、
星が消えるというのは、そこに住む多くの種族や生命体が一瞬にして死滅をするという、宇宙に住むものが最も恐れる現象だ。
それを望むとは何て残虐な気味の悪い種族だ。
そんな薄気味悪い奴ら住んでいる星など、不気味で侵略しても住む気持ちにはならぬ。別の星を侵略しよう。」
この結論について満場一致で決まった。
そのころ気味の悪い部族の子供が夜空に指をさして言った。
「ねえ、パパ。今日は流れ星が見れるかなぁ。」眠い目をこすりながら訪ねた。
「流れ星はなかなか見れないから、見れるといいね」
親子はきれいな夜空を静かに眺めていた。
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