〜第2回〜魔法の歌〜

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〜第2回〜魔法の歌〜

ルル 「こんばんわ。第2回始まります。『どうぶつ達の本音』のコーナーでございます。MCを努めます。僕、ダックスフンドのルルと。」 ハナ 「私、トイ・プードルとチワワのハーフのハナです。よろしくお願いします。」  明るいバラードがゆっくりと流れ始める。 ルル 「明日、人間界では最近『七夕』というイベントがあるらしいです。  聞いた所によると七夕は、神様の夫婦、織姫と彦星が1年に1度だけ、天の川で会える日とされているそうです。」 ハナ 「あと、細長く切った紙や木で出来た短冊に、願い事を書いて笹に飾るって言うのも聞きました!」 ルル 「書いた人の願いは割と叶っているみたいですね。僕が願いを書くとしたら、犬専用ソファーでくつろぎ、音楽を聴きながらだらだらとジャーキーを噛む事でしょうか。」 ハナ 「私は、映画に出てくる様な犬専用の豪華な白いバスタブで、とても良い香りがする石鹸でシャンプーしたいですね。シャンプーハットとか付けたりして!」 ルル 「いいですね。叶うといいですね〜。では、今回のお便りをご紹介します。  動物名、トンキニーズ。ハンドルネーム、『ポテトサラダ』さんのお便りです。」 「こんばんわ。私も人間のお兄ちゃんがいるのですが、最近怖いことがあります。  私はいつも通り朝ご飯を食べ、食後のおやつをお気に入りの場所でリラックスしながら食べている時です。  お兄ちゃんが私の名前を呼ぶので見ると、お兄ちゃんが隠れる事ができるほどの大きな毛布を持っていました。するといきなり、 『ちゃららららら〜ん。ちゃらららら、らーん、らら〜ん。』と、奇妙な声を出して、ゆっくり毛布を頭の上に上げました。  そして、お兄ちゃんが毛布から手を離した時。なんという事でしょう……そこにお兄ちゃんの姿がありませんでした。  私は驚きのあまり後ろ足で立ち、ひっくり返って転んでしまいました。  探しても、全くお兄ちゃんは見つかりません。  消えたお兄ちゃんは、しばらくすると現れましたが、とても怖かったです。  私のお兄ちゃんはいつから魔法が使える様になったのでしょうか。しかもこの魔法、3回も日を空けてされました。いつか本当に消えてしまうのではと、心配でなりません。  今年の七夕の短冊には、『お兄ちゃんが魔法を使いませんように』と書きたいと思います。」   ルル 「というお便りでした。……なるほど、これはなかなか怖いですね。」 ハナ 「こっわ。えっ、めっちゃ怖い。地球の人間は魔法は使えないって聞いた事あるのに嘘だったの?」 ルル 「いや、もしかしたら、魔法ではなくて手品というやつかもしれません。人間は魔法は使えないけど手品を使って他人を驚かせる事があると聞きます。」 ハナ 「手品!!なるほど、手品ですか。それだったらタネも仕掛けもあるはずなので安心ですが、魔法だったら怖いですね。」 ルル 「魔法じゃない事を祈るばかりです。ポテトサラダさん、お気をしっかり持ってください。」 ハナ 「そうですね。あまりにも繰り返すなら、その毛布を隠してしまいましょう!」 ルル 「いいですね。それか、ポテトサラダさんの物にしてしまいましょう!不安は無いに限ります。」 ハナ 「ポテトサラダさん、お便りありがとうございました。またお便り楽しみにしております。 『どうぶつ達の本音』のお便りは、どうぶつラジオ局のどうぶつ達の本音係によろしくお願いします。」 ルル/ハナ 「もしかしたら、次はアナタのお便りが読まれるかも!どうぶつ達の本音コーナーでした!またね〜」
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