〜第4回〜泣かないでよ〜

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〜第4回〜泣かないでよ〜

ルル 「こんばんわ。第4回始まります。『どうぶつ達の本音』のコーナーでございます。MCを努めます。僕、ダックスフンドのルルと。」 ハナ 「私、トイ・プードルとチワワのハーフのハナです。よろしくお願いします。」  落ち着いたソロギターの曲が流れ始める。 ルル 「いや〜。昨日はとんでもないゲストがいらっしゃいましたね。嬉しすぎて寿命が伸びた気がします。」 ハナ 「ええ。しっかりサインも私達2匹分とリスナーさん10人分書いてくださり。その後、存分にどうぶつ局のどうぶつ達1人残さずモフって帰りました。」 ルル 「お二人のモフり方。とにかく激しく、時に優しくモフりのプロでしたね。どうぶつ局員全員、骨抜きにされてました。貴重な体験ですね。」 ハナ 「なんとも、お二人のデートスポットは動物園、サファリパーク、ジャングル、北極南極とありとあらゆる動物モフモフ巡り。意外とアウトドア派でしたね。」 ルル 「これからも末長くラブラブでいて欲しいですね。では、今回のお便りをご紹介します。  動物名、ゴールデン・レトリーバー。ハンドルネーム、『金ちゃん』さんのお便りです。」 「こんばんワン。ボクは今年で5歳になるのですが。つい先日、弟分ができました。  弟分は、人間の子どもなのです。ボクより小さくて毛が無く、ふわふわしてて、ちょっぴり怖がりです。とっても可愛くて仲良くなりたいのですが……。弟分はボクを見るとすぐに泣いてしまうのです。  だからボクは、早く仲良くなりたくてママさんがやってるように、いないいないばぁやお歌を歌ったりしたのですが、弟分は泣いてしまいます。ボクは弟分と仲良くなれるのでしょうか。」 ルル 「というお便りです。良いですね〜。人間の赤ちゃんは見たことありませんが、さぞ可愛いんでしょうね〜。  もしかしたら、いないいないばぁや、お歌を歌うのは弟分さんにとってまだ大人な遊びなのかもしれません。」 ハナ 「うんうん。いきなり『ばあ!』って驚かされたり、いきなり遠吠えに近い声で歌を歌ったら、楽しいより怖いってなるのかもしれません。」 ルル 「言語も違いますしね。実は、僕とハナは血は繋がっていないけど、同じ場所で同じご飯を食べて、同じ場所で育った兄妹なんです。」 ハナ 「そうなんですよ。ルルが兄さんで、私が妹です。確か……4歳違いでしたっけ?」 ルル 「多分、そうだったと思う。大体そんな感じ!ハナが家に来た時の事は今でも覚えてますよ。赤ちゃんだったハナが余りにも可愛くて思わずいっぱい抱きしめたんです。そしたら……、その日から思いっきり嫌われてしまって。」 ハナ 「だっていきなり抱きつくし、しつこいし、ウザくて怖かったんだもの。」 ルル 「うう……。あの時は本当に申し訳ない事をしました。ごめんなさい。  でもその数日後、いつものように反省しながら1人丸くなって寝ていたら、『カサカサ……カリッカリッカリッ……ガサガサ……』って、どこからか聞こえてくるんです。」 ハナ 「ひゃ〜!恥ずかしいやめて〜!」 ルル 「皆さん何の音だと思いますか?怖いな〜怖いな〜って思いながら、そーっと音のする方を見たんです。すると、ハナが僕の鉄格子(てつごうし)でできた家の外から一生懸命に小さい手を入れて、僕のカリカリご飯を一心不乱に取って食べてたんです!」 ハナ 「ご飯は食べて無いし、おやつも食べ尽くして、ちょうどルルはご飯を残してたし、この際だから腹いせに食べてやろうって思って……。」 ルル 「あんなに怒っていたのに、可笑しくて……ふふ。面白いし可愛いから一年くらい気づかないフリしてたんです。時々ジャーキーや骨のおやつをわざと残してみたりして。」 ハナ 「そうなんです。最初からルルに知られてなんて私が知った時、(こす)い腹いせをしている分、すごく恥ずかしくて顔から火が出るかと思いました。」 ルル 「そこからちょっとずつ僕達仲良くなったんですけど、もしかしたら、相手が自分に怖がらなくなって近づいてきてくれるのを待つって言うのが良かったのかもしれません。」 ハナ 「いきなりって怖いからね。」 ルル 「金ちゃんさん。ママさんパパさんと一緒に見守りましょう。焦りは禁物です。 もう少し大きくなったら、音の鳴るおもちゃで遊んだり、一緒にお歌を歌ったり、一緒にお昼寝する事だってできるかもしれません。頑張って下さい。仲良くなれるよう応援しています!」 ハナ「もし経験者の方でこんな風に仲良くなったよ!と言う体験があれば是非、『#どうぶつ達の本音』と書いて、トエッターで呟いてもらえれば嬉しいです。」 ルル 「金ちゃんさん、お便りありがとうございました。またお便り楽しみにしております。 『どうぶつ達の本音』のお便りは、どうぶつラジオ局のどうぶつ達の本音係によろしくお願いします。」 ルル/ハナ 「もしかしたら、次はアナタのお便りが読まれるかも!どうぶつ達の本音コーナーでした!まったね〜」
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