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空が明るくなってきた。夜が明けたみたいだ。だけど、雨はまだ降り続いている。
雨、雨、雨……
激しく降ったり、しとしと降ったり。雲間からお日様が覗いたのは、ほんのわずか。
どうやら、朝ご飯が用意出来たようだ。腰をあげ移動する。ぞろぞろぞろ、共に行動する仲間と共に行動する。
それにしても、朝ご飯が用意された場所、共に行動する仲間といる所から、ずいぶん離れた場所に用意されるのは少々腹がたつ。
雨に濡れながら、進む、進む、進む。両脚が冷え動かし辛いけれど、少しでも多くご飯を食べるために進む。
朝ご飯を終え、仕事を始めることにする。雨が降り続いている中、囲いの中を巡回する仕事だが、食事と寝床を用意されている以上、やらなければならない。
だけど、何時までこの仕事をしなくてはならないのだろう。そしてこの仕事を終わった後、どうなるのだろう。
一歩、二歩、三歩。脚を進めた途端、その疑問は身体を濡らす雨に溶け込み流れていく。
雨の中、心のままに巡回する。
だけども、激しく降る雨は、そんな心を簡単に挫けさせる。
そういうときは、囲いに沿って仲間と共に休む。早く雨が止まないかと、空を見上げながら。
水田パトロール隊、ただいま開店休業中。
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