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「くぉら!!!この馬鹿が!!」
そう怒鳴って、杉崎も俺の頬をぶん殴ってきた。
「何なんだよ!!みんなして殴ってきやがって!!!」
思わず俺が怒鳴ると、井上さんと杉崎は顔を見合わせてため息をついていた。
「すみません。うちの馬鹿な生徒がご迷惑を…」
と杉崎が頭を下げる。
「だから俺は悪くないっつってんだろ!?」
「黙れ!!マッパで車の上に乗せて帰るぞ」
杉崎が俺を睨むと、俺はグッと言葉を飲んだ。
教師のくせに、何だよ、その気迫は!!
そして、家に帰ってもまた親父に殴られた。
その日は、厄日としか言いようがなかった。
*
翌日、生徒指導室に呼び出されて、俺は杉崎と学年主任にみっちり説教を受けた。顔にも血マメや赤いアザがある。アザは後で青くなるからイヤなんだけど…。オンナにモテないぞ、これじゃ。
「聞いてるのか!坂井…!」
学年主任は長テーブルをガンガン叩いて怒鳴ると、俺は足を組んで頭をかいていた。
「分かりました。もう喧嘩はしません」
「嘘つけ!絶対するよね!」
「杉崎。生徒の言葉くらい信じれば?」
俺は杉崎を睨みつけて言うと、杉崎は俺の頭に分厚い参考書の角で殴った。
「お前もそれ、暴力だろ?!」
「教師をお前とか呼び捨てとかにするなつつってんだよ!」
「はぁ?!」
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