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「あ、わり。手が滑って」
「ワザとだろう?!!」
2人は声を揃えていうと、鳥越は南崎を見て、
「クラス委員長か。ねぇ、そろそろ坂井を解放してくんないかな?」
と言って詰め寄ると、南崎は鳥越を睨みつけた。
「まだダメです。練習終わってないし」
「硬いこと言うなって。同じクラス仲間じゃん?お礼にデートするからさ」
鳥越がそう言いながら南崎の肩を抱くと、南崎はそんな鳥越の手をペチッと叩いた。
「触らないで。子供できる」
「は?!」
「妨害するなら、ここに顧問呼びますけどいいですか?そう言われてるので」
南崎は表情一つ変えずにそう言うと、ポケットから携帯電話を取り出した。鳥越は南崎の髪に触れて、
「これ天パ?可愛いじゃん。もっと伸ばすと、もっときれい」
と微笑みながら言うと、南崎は鳥越のその手の甲をつねり上げた。
「い、痛い痛い痛い!」
「カッコいーからって、調子に乗らないことね。私にそういうの、通じないから。さ、帰って帰って!!」
南崎はそう言って、鳥越と富田を虫でも払うかのように追っ払った。
「チクショー!覚えてろよー!」
「クッソー!今日の合コンは2人で行ってくるからなー!!」
なんだと?!!
もう、泣きたい…!
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