epi2 デート攻略法

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南崎の部屋に行っても、ベッドに座らせてくれない。 「これじゃ付き合ってるって言わなくね?」 学校帰り、一緒に歩きながら俺が言うと、南崎は俺を睨みつけて、 「あんたの言う『付き合う』って、全部そういうのをしなきゃなんないの?」 と言うと、俺はため息をついて頷いた。 「年頃だから?だってそれ以外にやること、ないし」 「は?!馬鹿じゃないの?サイテー!付き合うって、そういうことじゃないでしょ。デートしましょ」 「でーーーと?!」 最も苦手とするやつだ。 富田みたいに楽しいことや面白いことは言えないし、鳥越みたいに女を口説き落とせるような甘いセリフも知らない。 退屈させて、フラれることもしばし。 とりあえず、南崎とデートというものに出かけてみた。南崎は雑貨屋を回ったり、カフェに寄ったり。 もう、かったるいのなんの!! 帰りたーい。手も繋げない。肩にも触れられない。キスも無ければホテル行くこともない。 これ、なんのおままごとなんだよ。 これが、普通の女がしたい「デート?」。 無理だ……! 「ちょっと、坂井」 南崎が立ち止まって、振り向きざまに俺を睨みつけると、俺はポケットに手を入れて南崎を見た。 「は?なに?」 「もう少しさ、話題とか、ないの?楽しい会話とか、出来ない?」 「え?なんて?なんで?俺、富田とかと違うし。話題なんてねぇよ」 「よくそんなんで女を取っ替え引っ替え出来たわね!」
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