epi2 デート攻略法

15/18
前へ
/183ページ
次へ
松田がしおらしく言うと、俺はコーラをストローで飲みながら、足を組んだ。 「たまたまだ。特に意味はない」 「で、お礼をしたいんですけど」 「お礼?」 「坂井くんには、ものとかよりも、…もっといいお礼が効くって噂で聞いて、その…」 誰がどんな噂してんだ?!でも、確かにモノなんかより、…いやいや、そんなことじゃなくて。 俺は松田を見て、 「でも、お前…鳥越とは?」 聞いてるけど、知らんぷりして聞いてみた。鳥越が向こうの方で「いけ!いけ!」と唇だけ動かしている。 ほっとけ! 「鳥越くんとは、何もありません。それより坂井くん、今彼女いないって聞いたけど、私じゃだめですか?」 鳥越とは何もない、と言い切った!すげぇな。こいつ。 松田は頬をピンクに染めて微笑んで俺を見つめた。 「私、坂井くんのこと好きなの。彼女にしてほしい。他にも女の子に手を出す?それでもいい。でも、彼女になったら、私、そのことは見て見ぬふりしてあげる。でも、彼女の座だけは譲らない。どう?」 松田は俺の手を繋いできて、そう言って、首を傾げて俺を見つめる。 「言ってる意味が…よく分かんないんだけど」 俺は首を捻って考えた。 松田と付き合う。 他の女の子とは、今まで通りエッチできる。 てことは、前とは変わらないってこと? それは、なかなかいいかも?
/183ページ

最初のコメントを投稿しよう!

335人が本棚に入れています
本棚に追加