epi3 文化祭キングを狙え!

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夏が終わると、体育祭。そして、文化祭がやってくる。体育祭なんてかったるいもの、真剣にはやってない。が、担任の杉崎に追い回されて、無理やり俺と鳥越はいろんな競技に出されてしまった。 富田は『生きるお祭り』みたいな奴だから、頼まれなくてもいろんな競技に出場し、見事MVP賞を受賞した。俺と鳥越は頑張らないで、でもビリはイヤだから、まあ、3等くらいで。 こんなもんだろ。 杉崎には、 「てめぇはもっと力を込めて走りやがれ〜!」 とメガホンで怒鳴られたけど。 あいつ、嫁の貰い手あんのか?!大丈夫か?! そうして体育祭が終わると、間も無くして文化祭だ。文化祭は自由参加だから、他の高校生たちも来る。 どんな女の子たちが遊びに来るのか、楽しみだな。 * 俺と鳥越と富田は、鳥越の家でたまには男だけで遊んでいた。特に何かするわけじゃないけど、暇な日曜日に鳥越が迎えに来て、富田も拾って、自宅に呼んだんだ。 「最近、坂井、前ほど女から声かかんないな」 富田が突然言い始めると、俺はコーラを飲みながら富田を見た。鳥越も俺を見て、 「そういえば、告る女、随分減ったな。彼女が1ヶ月以上もってるから?」 と言うと、俺は鳥越の部屋のソファに座っていて、眉を寄せて少年週刊漫画から視線を上げて鳥越を見た。
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