epi3 文化祭キングを狙え!

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俺が昼寝をしていると、ドアがノックされて、 「あの、坂井くん、いますか?」 と小さな声が聞こえてきて、俺はうっすらと目を開けた。聞いたことがない女の子の声だ。 「開いてるよ」 「は、はい」 ゆっくりとドアが開くと、ショートカットのつぶらな瞳の女子が、俺に歩み寄ってきて、 「私…3組の向原(むかいはら)って言うんだけど」 と話しかけてくると、俺は眉をしかめて向原を見つめた。 「…話したこと、あった?」 「ない、かな」 「座れば?別に取って食いやしないし、その気がないなら別に手を出さない」 と俺が言うと、向原は目を丸くして、 「手当たり次第じゃないの?」 と聞いてくると、俺はプッと吹き出した。 「失礼なっ!同意があればするけど。別に飢えてない」 「…じゃ、話、出来る?」 向原に俺の真横に腰を下ろして言うと、俺はまた目を閉じた。 「話?難しい話は苦手だぞ」 「3日前、裏庭のベンチで待ってるっていう伝言、聞いてない?」 「3日前?」 俺は目を開けて、首を傾げた。 「聞いてない」 「ほんとに?!」 向原は俺の腕を掴んで言うと、俺は少し引き気味だ。 「知るかよ。そんな約束した覚えはないし、伝言…?も、聞いてない…それが何かあった?」 向原の瞳に涙が溢れてくると、俺は驚いて起き上がり、ベッドの上で向かい合わせに座った。
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