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「要領悪いんだよ。適当にあしらっとけ。坂井。じゃ、お前はこれから喧嘩より女を手懐ける手法を学んどけ!富田は?」
「俺も手懐ける!!彼女欲しい!!」
「いいね!んじゃ、とりあえず富田のその合コンで、手ぶらで帰るなよ!」
「うっシャー!!」
富田のテンションが上がった。俺はそんな鳥越と富田を見て、少し笑った。
まぁ、気楽な奴らだし、楽しそうかもな。
合コンなんて、初めてだ。大学生がするもんなのかと思ってたけど、高校でもあるんだ。
俺はバカばっかやってきたから、あんまり小遣いもないから、そのうちバイトが必要だ。
「え?バイト?じゃあさ、俺と一緒にガソリンスタンドやってくんない?店長に可愛がられてんだ、俺。小さい頃から知ってるオッサンだし」
と富田が紹介してくれて、俺と富田は一緒にガソリンスタンドでバイトを始めることにした。2人でバイトに入っていると、鳥越が学校帰りに立ち寄って、
「なんだよ。2人してバイト入れてんなよ。俺つまんないんじゃん。なに?小遣いそんなにない?」
と軽く言うと、俺は頷いた。
「だって、俺、喧嘩ばっかしてきたから、余分な小遣いなんかくれねぇよ。なら、自分で稼ぐしかない」
「俺も。うちそんな裕福じゃないんだよね。だから稼ぐ!!デートして、ホテル代くらい必要だし!」
富田が言うと、俺は目を丸くして富田を見た。
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