Chapter1 遭遇

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 「お、雨が止んでる。」  外に出ると、雨は止んでいた。  日差しが街中を照り付けている。  「あっついね~。」  「もう8月だからね。さっきは結構冷え込んでたのに。」  現在の日付は8月5日。  気温は30℃近くみたいだ。  「…よお。」  「ん?」  突然、誰かに声を掛けられた。  後ろを振り返ると、一人のタンクトップの青年がいた。  「お前、松浦奈那美だろ?」  「そうだけど。」  「丁度良かったぜ。お前、俺と決闘しろ。」  「…は?」  私は彼の発言に、首を傾げた。  決闘…って事は…、え?ここで戦うって事?  「噂で聞いたぜ。あんた、えらい強いってな。だから腕試しには丁度良いと思ってよ。  だからよ、今すぐ俺と決闘しろ。」  あー、なるほど。もう私の名前は街中で知れ渡っているんだね。  「急だね…。私は別に構わないけど。」  「お姉ちゃん、いいの?」  「大丈夫。すぐ終わらせるから。」  そう言うと、私は鞘付きの鬼薙刀を構える。  「…言っとくけど、大怪我になる覚悟で挑んでね?」  「ああ。わかってるよ…。  さあ…、存分に楽しもうぜ!!」  私の鬼薙刀と彼の拳がぶつかり合う───。
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