無双少女伝説 ~血狂ウ世界~ Prologue

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バキッ!  「うぐっ!?」  何の隙もなく、私は手を鬼薙刀(鞘付き)で殴った。  その痛みは刃ほどではないが、尋常じゃないくらい走るだろう。  「てめえ、いい度胸してんな。」  「やっちまうぞ!」  さて、あとの2人はどうやって倒すか。  答えは簡単。斬裂刀でぶった斬る。 バキッ!ドゴッ!  「ぐわっ!」  「ぐえっ!」  男達は痛みに悶絶した。  一般人なら一撃で倒れるくらいの痛みだから、誰も耐えられないだろう。  「お前…、何者なんだよ…!」  「名乗るほどの者じゃない。これに懲りたら、さっさと失せな。」  「ちっ!覚えてろよ!」  そう言って、男達は逃げて行った。  「あの…、助けてくれてありがとうございます…。」  「お礼なんていりませんよ。たまたま騒ぎが聞こえて、黙っていられなかったので。」  「強いんですね…。剣道とか習ってたんですか?」  「ううん、これは親から伝授されたものです。今は亡くなっていますが…。」  「そうなんですか…。」  「とりあえず、これからはお気を付けて。」  「はい。ありがとうございます。」  女の人は裏路地を出て行った。  もうあのような状況に巻き込まれなければいいけど…。  どんな未来に、どんな出来事があるかはわからない。  そんな世の中に潜む悪と闇は、この先どこにもないとは限らない。  ここから私の、刀物語は…。  幕を開いたのだった───。
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