Chapter1 遭遇

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 「…そっか。まだ刀続けてるんだね。」  「うん。」  「私もそうだけどさ、お姉ちゃんみたいにはなれなくて…。」  「ん?どういう事?」  私は、若葉の発言に疑問を抱いた。  私みたいになれないとは…。  「お姉ちゃんは踊ったりしてるみたいに、二刀流で戦ってるでしょ?そんなの、私は真似できないなぁって思って。」  まあ確かに私は斬裂刀を使う時は、回ったりしてまとめて斬ってるけど…。  流石に技術を多く持っていないとできない。  ちなみに、若葉の刀は1本だけ。  端から見たら二刀流で踊り狂うなんて、普通の人間はできっこない。  「お姉ちゃんはすごいよ。私のできないような事ができるもん。」  「そうかな?」  ちょっぴり羨ましがる若葉が可愛らしい。  若葉もきっと私のようになりたいと、ずっと背中を追い続けていたんだろう。  もしもそうなら話はわかる。  若葉ほ昔からずっと、私の容姿を見てきた。  確か、「ずっとお姉ちゃんの傍にいたい!」なんて言ってたっけ。  あの頃に言われた言葉は忘れもしない。  でもしばらくして、生き別れてしまったのだから、寂しい思いをさせてしまった。  私って、悪い姉だなぁ…。  姉になるって、何だろう?  妹ができて、姉ができる事って、どういう事だろう?  今思えば、それがはっきりとわかっていない。  姉って、何だろう?  でも、若葉は…。  私の大切な、可愛い妹。  ずっと大切にしてきた。  でも、生き別れたあの頃、若葉は私を嫌っているんじゃないかと、不安に思っていた。  怖い。  痛い。  ずっとそんな日々を過ごしていた───。  「…姉……ん……。……ちゃん…。」
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