星が降る日

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「あの、すいません。」 イザレアは男に声をかける。 「なんだよ。この大量の流れ星はなんなんだよ。なんで夜なのに空が明るいんだよ?なんか知らないか?なぁ?」 「さ、さぁ…」 イザレアは興奮する男に困惑しながらめんどくさそうに答える。 イザレアが男の気を引いているうちにキーナは男の後ろに回り込んでいた。 「ちょっとごめんなさいね。」 一応一声かけてから、男が振り向く前に睡眠魔法と直前の記憶を消すための魔法をかける。 男はその場に倒れこんだ。 グーグーと気持ち良さそうな寝息が聞こえていた。 「やっぱりキーナさんの魔法はすごいですね。」 「ごめん、イザレアさんありがとう。でもこの人間どうしよう…」 「そうですね…」 再びイザレアは目を瞑り考える。 「キーナさんのお母さんに連絡してどこか人間界に使える部屋はないか聞いてみてください。とりあえずそこに運び込みましょう。」 「わ、わかった。」 キーナが急いで母親である会長に連絡すると幸いこの近くに降星対策委員会で事務所代わりに使えるように借りているアパートの部屋があるという。 「ちょっと軽くして運びましょう。」 そう言ってイザレアは魔法で男の体重を軽くし、背中におぶってそのアパートへと運び込んだ。 「とりあえずこれでひと段落ですね。」 「そうだね…あっ!」 キーナがいきなり大声を出したのでイザレアの体がビクッと震えた。 「ど、どうしたんですか?」 「この人間外の様子をその携帯ってやつ…だっけ?…その機械で写真撮ってたんだよ!どうしよう…?」 そう言って男が手に握りしめたままになっていたスマホを指差した。 イザレアとキーナの魔法では機械の中身は弄れない。 「スマホですね。ちょっと中を確認しましょう。」 そう言うと画面を男の顔に向け、スマホのロックを解いた。 「何枚か写真と映像に残してますね。消しておきましょう。ネットには接続した後がないのでまだこのスマホで撮っただけみたいですね。」 「す、すごいね。その機械使えるの…?」 「本で読みました。」 キーナはイザレアと同じ班で本当に良かったと心の底から思った。 「後はこの人間が逃げないように見張っておけば大丈夫ですね。」 そう言うとイザレアは元の作業してた場所へと戻っていった。
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