星が降る日に備えて

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2週間ほど前の全校集会でイザレアは突然校内の注目の的になった。 彼女が通っているのは彼女のいる国の中にあるごくごく普通の公立魔法学校。 それまで彼女はただ校内で周りよりもちょっと魔法を使う能力に秀でた普通の子だった。 エリート魔法学校なら成績が良ければチヤホヤされるのかもしれないけどこんな普通の公立魔法学校で成績が良くても大して目立ちはしない。 それがあの日… 「なんと我が校から降星対策委員会のメンバーに推薦された生徒がいます。」 全校集会でその言葉が発せられると話を聞いている生徒のざわつき方が変わった。 それまで前に立つ先生の話なんて耳に入れずめいめい好きなことを話していた生徒が降星対策委員会に誰が選ばれたのか、私語の話題を変えたのである。 このときにもまだイザレアは「うちの学校から選ばれる子もいるんだなぁ…」と他人事でいた。
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