星が降る日に備えて

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『降星対策委員会』とはおよそ100年に1度くらいの周期でやって来る降星日に備える為の国の組織である。 降星日には深夜に数時間空から大量の星が降ってくる。 流れ星ではない。 多分隕石でもない。 本当は星なのかどうかも定かではないが、空から光る塊が降ってくるのだからそれはもう星だろうと推定されている。 落ちた後にその星のような塊は地面にぶつかり何ごともなかったように消えてしまう。 その星が人間にぶつかってしまうと危険が生じるという。 だから魔女たちはその降星日を人間に気が付かれないように平穏無事に終わらせることを託されている。 その役割はエリート魔女の登竜門とされていて、国の中からとくに魔法に長けた魔法学校の生徒が選ばれる。 選ばれる魔女は基本的には将来を嘱望された名門学校の子が選ばれる。 だからイザレアは彼女のような普通の公立魔法学校に通うような子には縁のない話だと思っていた。
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