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「一つ訊くが……勝とテツヤは、どっちがなんだ?」  悠斗の疑問に、涼真の柳眉がピクリと反応する。  それに気付かず、悠斗は重ねて言う。 「あ、BLではネコとタチって言うんだったか? 思えば、そこんトコロをまだしっかりと決めてなかった――よな?」  涼真は、無言だ。  さすがに少し違和感を感じながらも、この根本的な点をスルーする訳には行かないので悠斗は答えを促した。 「合作だが、基本に原作はそっちに合わせるし。俺らの間でネタバレとか関係無いんだから、勿体ぶる必要はないぜ」 「あ、ああ」 「うん。前半のバイトのコマはカットしたけど、いい具合に修正出来ている。後半をこのくらい空けてくれたなら、浮いた分は、コマ割り次第で濃厚ラブシーンまで持っていけるかもな。ってなると――」  パラパラとプロット(素案)を捲りながら、早速ネームの構想を始めた悠斗に、涼真は下を向きながらボソッと呟いた。 「僕がさっき言った事、覚えているか」 「ん?」 「勝とテツヤの恋を応援したい。彼等に恋をしている、と」 「ああ、それがどうかしたか?」 「僕は今、。テツヤに対しては、友情混じりの淡い恋を感じ始めているのは本当だ。しかし、まだ――――欲情はしていない」 (はぁ? どういう意味だ?)  訝し気に眉間へ皴を寄せながら、悠斗は口を開いた。 「言っている意味が、よく分かんねぇんだけど?」 「君は、友人として信頼を寄せ始めたばかりの相手を、欲望の対象として考える事が出来るのかという意味だ」 「!?」 「テツヤが大好きだ。冷めているクセに繊細なハートを持つ彼を放っておけない。僕は彼と一緒に歌いたい。僕の隣に居て欲しい。だが……まだこれを恋と言えるのか自信が無い」
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