15 ギヴン given 全9巻

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15 ギヴン given 全9巻

友達の友達が6巻までくれて、読んで面白かったから残りは自分で買った。 BLであることはなんとなく聞いていて、名前を知っていたのは例のごとく録画はしたけれど観ていないブルーレイのひとつだった。 BLでギヴン(直訳で与える? 英語は苦手)。それを聞くだけで観る気が失われていた。どうせな内容だろうと思って観ていなかった。BLは嫌いじゃないけど、人気があるBLの中には嫌いな内容のモノが多い。男性同士の恋愛はBLってひとくくりにされているけど、内容があるのとないのがごっちゃになっているのが腹立たしい。 内容があるないを私が決めるのはおこがましいのでしないけど、ギヴンは私が好きなBLである。 元々「呪術廻戦欲しいか」と聞かれて「欲しい」と言ったらBLはおまけでくれた。呪術廻戦は一気に読み終えた。絵が苦手というのがあったんだけど、呪術廻戦も録画しまくってた中にあって、観たら面白かった。 原作を読むということはアニメの先を知ることになってしまうのだけど、渋谷事変を観てしまったら、どうしても続きが知りたくなってしまい、我慢できずに読んでしまった。 「五条先生があ!!!」とわりと思っている。もらったのは16巻までだったけど、ジャンプ物は自分で買っていないことが多いので、続きを買うのは躊躇している。ジャンプの場合、いろいろな所に置いてあるので買わずに読めることが多い。 図書館にないか? 通っている整形外科に置いてくれるといいんだけど。鬼滅は置いてあった。ちなみに鬼滅も面白かった。ジャンプは苦手なんだけど、たまにめちゃめちゃ面白いのがある。BLEACHはなんか無理。 異世界に行かない旧き良きアクション物が嫌いではない。魔物っぽい物と戦う感じも嫌いではない。呪術廻戦は2日くらいで読み終えて、読みたいけど読む物がない状態になってギヴンを読んでみた。 バンドだとは思わなかった。 予想外。いい意味で裏切られた。爽やかさもあるBL。私はエログロよりも、スカッとして優しいBLが好きなのである。 でも、爽やかだろうとエログロだろうとやることは一緒。それが恋愛物なのではないか? 魅せ方の問題だと思う。清廉潔白な内容であれとは言わない。 はっきりと覚えていないけど、昔本屋で『純文学が最もエロい』みたいなキャッチフレーズがあった。こんなざっくりした表現じゃなくて、もっと粋な感じの言葉だったような? とにかくそれを見た時、その通りだと思った。 どの作品がというわけではないけれど、そういうイメージがある。 ばん! とヒブツを出すよりも、それをフワッと白い綿とかシルクとかなんとかかんとかで隠したりした方が良いような気がする。それが美しいお着物。 ひとそれぞれの想像力で見えない部分を補う方が、ひとそれぞれのエロさになる。自分の体験などに補われる物語。それが『面白い物語』となるような気がする。 小説とかは文字が綺麗なお着物になるんだと思う。 ファッションはひとそれぞれの好みがある。私はラフな服装だったり、繊細なレースとかフリルとか好ましい。 ギヴン以外にもBLが入っていたけど、そっちは無理だった。これぞ旧き良き(?)山なしオチなし意味なし……と思いながら読むのをやめた。読んでも読んでもオチに辿りつかなくて続きを読むのが拷問のようになって断念した。 やおい物と言われていた頃、私が呼んでいたBLにはちゃんと山もオチも意味もあった。読み終わって「うぉぉぉぉぉ」と魂が叫びたくなるような物もあった。アンハッピーが多かった気がする。 ふざけているのかと思うとグッと哀しい場面になって、やせ我慢する男の斜め後ろの姿が切なかった。いまの言葉だと「尊い」になるのかもしれない。 なぜこれらがやおい(山なしオチなし意味なし)と言われるのかわからなかった。私が表面に出てくる物しか読んでいなかったからかもしれない。 薄いのは読んだことがない。だから未知の世界である。「絵が綺麗だからストーリーは読んでいない」とそれらを購入していた知人は言っていた。 「ホントにほんとだよ!」と強調された。 どうでもよいから避けておく。 常々思っているのだが、男女だったとしてもそういう行為がふしだらと言われるのはどうしてだろう。しなきゃ子供は生まれない。コウノトリは赤子を運んでこない。恐竜というかたぶん翼竜の子孫らしい鳥であるコウノトリが、あのでっかい鳥が子供を運んでくるって、ホラーだと思う。あの籠をくわえているコウノトリは、喰おうとして運んでいる赤子で、人間はそれを救出しなければならないのではないか? またなんか違う方向へ行ってしまった。 しなきゃいけない行為だから快楽を覚えるのかもしれない。そうでなければ誰も産もうと思わないかもしれない。人類が生き残るための苦肉の策なのかもしれないけれど、快楽だけを求めるようになってしまうことが良くないのかも? 「かも」ばかりになってしまった。 えっと、要するにギヴンは面白かった。 BLにしなくても成立したんじゃないかってくらいにはいい感じにできてた。 学校の階段の踊り場で壊れたギターを抱えて寝ているポメな少年とかって、それだけで絵になるだろう? ふつうに爽やかだった。 ハッピーエンドだった。 読み終えて清々しい気持ちになれた。
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