雨の悪戯

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雨……。 窓、そして屋根に強く打ち付ける雨粒の音。 これでは外に出ることはできないだろう。 「会いたい」 俺はふと思う。彼女に会いたいと。 今何をしているのだろうと。 窓から差し込む光は、この灰色に染まった空と雨音ではほとんどない。薄い部屋なので照明をつけて、必要ないだろうとカーテンも閉めてしまった。 「行こう」 俺は彼女の部屋に行ってみることした。 会いたい気持ちと、この大雨を切り抜けるための準備をすることで頭がいっぱいだったのか電話もメールもせずに部屋を後にした。
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