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紗絢も動揺していたが、彩華が動揺していたので、敢えていつも通りを演じていた。いつまでも、動揺しているのを悟られたくなくて。
(彩華、あんなに動揺しなくてもいいのに聞いてから結構経つのに)
自分も動揺しているのを棚にあげて、そんな事を考えながらも朝食の準備をする。
これから年末に向けて、仕事は追い込みの時期になる。
今までなら、一人だからと年末までに終わらせればいいやで、仕事をしていたが、今年はそうは行かない。
彩華と一緒に過ごす、初めてのクリスマスと年末年始の為に、それまでには仕事を片付けないといけない。
紗絢は、朝食を済ませると、早々に仕事を始めてしまう。
彩華は、正直少し寂しかった。朝食の後に紗絢とスキンシップを取りたかったのに、朝食を終えたら、紗絢はすぐに仕事に取りかかってしまったから。
(私の為に、お家で仕事をしてくれてるのは、わかるけど、でももう少し私に構ってくれてもいいのに)
彩華は、自分の我が儘だとわかっていたけど、どうしても自分の気持ちが抑えられずに仕事をしている紗絢の所に行くと、いきなり紗絢にキスをする。
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