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「紗絢は、私の彼女だよ!紗絢じゃなきゃ私嫌だよ!」
「......」
紗絢は、完全に自信をなくしてしまい、素直にうんと言えない。彩華が好きだから、愛してるから、彩華の為になると信じてやってきたけど、彩華に寂しい思いをさせてしまった事が、そんな自分が許せなかった。
優しいから、優しい性格だからこそ自分を責めてしまっていた。
彩華は、そんな紗絢の気持ちが痛い程にわかっていた。まだ半年位とはいえ紗絢と一緒に過ごして来て、紗絢の優しさを、紗絢の愛情を沢山貰ってきたから。
だから今の紗絢には、言葉じゃなくて、私は紗絢を愛しているよ!大好きだよ!と行動で示すべきだど思った。
彩華は、「紗絢」と言うと、紗絢を優しく抱きしめる。
彩華の腕の中で、紗絢は怯えた子供の様に震えている。
彩華の気持ちは、わかっているのに、自信を無くしてしまった紗絢は、何も言えずにただ彩華の腕の中で震えている事しか出来ない。
そんな紗絢に、彩華は優しく語りかける。
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