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「私も、私も彩華が好き!大好き!愛してるの!誰よりも彩華が好き!お願い!私とずっとずっと一緒に居て!我が儘言っても良いから......だから私から離れないで!寂しい思いさせてごめんなさい......」
気づいたら紗絢も、自分の気持ちを伝えていた。
彩華の気持ちは、わかっていた、わかっていたのに、寂しい思いをさせてしまった事で自信を失い、彼女失格と思ってしまった。
本当は、彩華が大好きなのに、彩華の彼女でいたいのに。
でも彩華の言葉で、改めて自分の気持ちに気付けた。彩華を愛していると。側に居て欲しいと。
「紗絢、我が儘言ってごめんなさい。私の事嫌いになってない?」
不安そうに、彩華が聞いてくる。
今度は、紗絢が彩華を強く抱きしめながら語りかける。
「嫌いになんてならないよ、絶対に。私彩華を愛しているんだから。誰よりも彩華の事を愛しているから」
彩華は、嬉しそうに微笑むと「私達って、不器用だね」と涙を流しながら言う。
「だって、初めての恋人だから......」
紗絢も涙を流しながら、でも笑顔で言う。
本当に不器用な二人だと思う。
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