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数百年も前の先祖の代から繰り返され、いまだ続く惑星間戦争。
私は何度出兵するあなたを見送り、夜空を見上げるのだろう。
流星は嫌い。あなたの乗る艦が陥ちたのではと不安になるから。
三日月が形を変えず、でも位置を変えて私を照らす。
あなたがいてくれたなら「風邪ひくよ」と言って抱きしめてくれたでしょうね。
この幾千もの星の海をあなたは命がけで渡っているというのに、地上の私はただ星降る宇宙を見上げて思いを馳せるだけ。
ああ……綺麗な星空。
早く帰ってきて。漆黒の夜を越えて、愚かな戦争を抜けて私のところへ。
月の舟で天の川銀河を渡って、今すぐ私のところへ帰ってきて。
END.
Thank You!
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