朝日は二人を照らす

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朝日は二人を照らす

気がついたとき、目の前にはアベルの顔が広がる。目を開けたその顔はふわりと花が咲くように笑みを浮かべ、今度は俺も自然と笑うことができた。 「おはよう」 「ああ、おはよう」 顔を合わせ、言葉を交わす。普段、何気なくやっていることがこんなに愛おしいなんて。心を満たしていく愛に、二人は無言で抱きしめ合う。 ――おめでとう、おめでとう。 どこからか聞こえてきた祝福の声とともに、頭上からひらりと花びらが舞い落ちてきた。
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