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「ありがとう。話しかけてもらって助かったわ。」
「いえ、なんか先輩困った顔してたから声かけてよかったです。
それにしてもさっき一緒にいた向井って男なんなんですか?」
「え?あ…ちょっとね……。」私は違和感を覚えた。
私たちしかいないフリースペースは今日も静かだ。
そっと、ポケットに手を伸ばした。
こんな時に、携帯電話を忘れてしまうなんて。
「私………車に忘れ物しちゃった。とってくるわね」
そう言って部屋をゆっくり冷静を装い部屋出た。
後輩は、お礼を言われて嬉しかったのであろう。
鼻歌を歌っている。その曲は私のお気に入りの曲だった。
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