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紫の日々
終わった瞬間に、気が付く。
「なんて、短いんだろう」 と。
そして、後悔するのだ。
意味なんて、無いのに。
「好き―――…・・・だよ」
大好きだった、あの子に。
今頃、どうしているのだろうか。
あの子のいた日々は、 すごく、まぶしかったのに。
花の高校生だとか、青春だとかいうけれど。
僕の人生には甘酸っぱさなんて微塵もなかったと思う。
砂糖の入っていないレモネードみたいな。
ブラックのキリマンジャロコーヒーのような。
一つだけ、言えるのは。
とても、幸せだったであろう、ということ。
僕の青春は、
青くて、 赤くて、 紫だった。
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