お手伝い×クソニート

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 ユキが淹れたてのコーヒーを、シンクに持たれながら啜った。熱いからか、少し顔を顰める仕草はマジでイケメン。 「そ。でもオレはそいつと違って有能なニートなんだぜ」  自信満々にそう言い切ったユキ。  叔父さんの身体が、ワナワナと震えだした。 「お、お前ら…揃いも揃って恥ずかしくないのか!?しかもお前!!服くらい着なさい!!!!」  俺の咥えたタバコの灰が、ポトリと床に落ちる。  ユキは叔父さんの怒鳴り声を、どこ吹く風でやり過ごした。 「ぐぬぬぬっ……まあいい。とりあえずはな!それより修哉、また頼みがあるんだが」  叔父さんは怒りで赤くなった顔を俺に向ける。俺は察した。いつものことだからだ。 「えー、またぁ?俺プロのニートなんだけどぉ」 「そんなもんにプロもクソもねぇよ!!とにかく、いつも通り給料は弾むそうだから、行ってやってくれ」 「しゃねぇなあもう」 「明日いつもの時間だ。頼んだぞ」  へいへい、と返事をすると、叔父さんは満足そうに部屋を出て行った。最後にもう一回ユキのアソコを見た気がした。 「なんだ、あのおっさん」 「叔父だよ。ここの大家やってんの」 「へぇ」  答えながら、シャワーでも浴びようかと考え、タバコをシンクに押しつけて消すと、マグカップを置いたユキが俺の腕を掴む。 「なに?」 「裸のついでに一回ヤりたい」 「は?っ、むぐ!?」  ユキの唇が俺のそれを塞ぎ、熱い舌が口腔に侵入してくる。この強引なベロチューが、マジでヤベェ。 「ん、ふぁ…ぁ」 「はい、準備完了!」 「え?って、おまっ、早えよ!?」  見るとユキのアソコは、すでにバッキバキのカッチカチで。 「な?有能だろ?」 「死ねよ!」  とか言いつつ、それに興奮するんだから、俺も大概ヤベェ奴なんだと思う。  世間の人間が一生懸命働いて、疲れて帰宅するような時間まで寝ていたのに、一体俺ら何やってんだろう?なんて、思わないこともない。
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