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白驟雨
雨粒が、流星のように降り注ぐ深夜。
ガラス一枚を隔てた、向こう側。
ぼんやり滲む、隣家の窓に。
何度も何度も、白い肌が打ちつけられる。
ガタ、ガタンと。
ゴツ、ゴツンと。
僕の姿が、彼女の濡れた瞳に映る。
ご
め
ん
な
さ
今日もまた。
雨音がしない室内で、僕は。
両耳を塞ぎ、ただじっと。
雨が止むのを待つ。
吐き出せない自己嫌悪と、全身を刺す自責の念に、苛まれながら。
どうすれば彼女を救えるのか、
考えて、
考えて、
考えた。
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