Tonight星の降る夜に

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Tonight星の降る夜に

わぁ〜星がいっぱい☆彡 こんなにも近くて綺麗な星空を私は久しぶりに見た。 そう言えば夏の流星群が見れる時期。 ここならホントに綺麗に見えるんだろうなぁ。 338eb69d-c59c-42bd-a01e-17e6da523727 私は田舎の祖母の家に20年ぶりにやって来た。 子供の頃4年間位、私はここで暮らしていた。 両親が離婚して父親に連れられて置いてきぼりにされた。 私には6歳離れた姉がいた。  姉は置いていかれるのを気付いて父親と東京に帰っていった。 小さい私は何にもわからずに置いていかれたのだ。 その頃この家は、茅葺屋根の五右衛門風呂のある古〜い家。 トイレも外にあってポットンだった。 生まれた時から水洗トイレの私は、 怖くてトイレに入る事が出来なかったのを覚えてる。 家の庭にはびわの木やみかんの木などあっゴーヤとかもあったなぁ〜 その頃はゴーヤでは無く苦瓜って言っていた。 そう言えばその頃、いつも一緒に遊んでた男の子がいた。 今はどうしてるのかなぁ〜 透き通るような美少年だったと思う。 名前が…………うーん……… アニメみたいな あっそうだ!! 『星矢』くんだ。 子供も少ない田舎町なので、遊び相手がほとんどいない。 東京から来た私は、この大自然に慣れるまで時間がかかった。 そんな時、裏山の 、ここで星矢君と出会った。 父親と姉に置いていかれた私は ここで星を見上げながら泣いていた。 そこに 「なんで泣いてるの?」 って声をかけてきた。 私よりはちょっと上でホントに綺麗な男の子だった。 「僕は星矢。君は?」 私は泣きながら 「亜珠沙」 と答えた。 そして父親と姉に置いていかれた事を話した。 「僕と同じだね。僕は両親とはぐれて今はこの山の向こうのお爺さん家に住んでるよ。お爺さんは星の研究をしてるんだ。こーんなに大きい望遠鏡もあるんだよ。良かったら今度おいでよ」 「うん。おばあちゃんに聞いてみるね」 『あず〜』 と下の方からおばあちゃんの声がする。 「おばあちゃんが探しにきたからまたね」 と言って山をおりていった。 「こんなに夜中に何してるの?危ないだろう」 「ごめんなさい。お星様が綺麗だったから、あっ!! そうだ。星矢君っていう子にあったよ。山の向こうでお爺さんと住んてるって言ってたよ。大きい望遠鏡があるんだって今度いってもいい?」 と聞くと 「あの変わりもん爺さんトコの子か、去年の夏に両親が亡くなって爺さんトコに来たとか言ってるけど、あの子も可哀想に変わりもんだからな爺さんは」 とおばあちゃんが話してくれた。 次の日、遊びに行った。 それからはお互いの家を行き来して、よく遊んでいた。 初めてあった日もこんな星の綺麗な 今にも星が降るような夜だった。  あっ!! 流れ星🌠 願い事出来なかったなぁ〜 と思っていたら 「亜珠沙?」 と名前を呼ばれて振り向くと そこには星矢君が立っていた。 「星矢君なの?」 「久しぶりだね。亜珠沙。すっかり大人になって」 「星矢君だって」 「俺もすっかりおじさんだな」ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ)アハハ 昔話を楽しんで時間の経つのも忘れてしまいそうだった。 またねと言ってお互い別れた。 帰っておばあちゃんに星矢君の話をした。 でもおばあちゃんは覚えていなかった。 ちょっと呆けたのかなぁ〜って私は思って 近所の親戚のおばさんには話してみた。 するとおばさんは 「山の向こうのあの偏屈爺さんかい。あそこには子供なんか居なかったよ」 「えっ!! 私がいつも遊んでた星矢君だよ」 って言うと 「亜珠沙はいつも従兄弟の徹と遊んでただろ」 って言われた。 確かに徹兄ちゃんとは遊んでた。 でも星矢君といつも一緒だったし、さっきもあったのに… 私は夢を見てるの? 山の向こうの星矢君のお爺さんの家に行ってみた。 2年前にお爺さんは亡くなって廃墟になっていた。 中に入ると大きな望遠鏡があった。 401c7279-6aed-4be2-9357-bb2f71ea24d7 『これだ』 私が星矢君と見た望遠鏡だ。 私は望遠鏡を覗いてみた。すると流星群が流れてきた。 af756618-d184-486c-b5d1-675ff4d7a6eb その流星群を見ていると、星矢君にそっくりな顔をした星が… 星に顔って?思うかもしれないけど 私には星矢君に見えた。 その時思った。 星矢君は星から来た人なんだろう。 私があんまりにも泣いていたので… そしてこの町の人の記憶を消したのだろうって 私は東京に戻ったので記憶が消えなかったのだろう。 昨日は私が懐かしんでいて星空を見上げていたから星矢君はやって来たのだろう。私の為に。 すると 「亜珠沙が思っている通リだよ。また来年のこの日7/7に此処においで、きっとまた会えるから」 「前みたいに毎日会えないの?」 「亜珠沙の辛い時や悲しい時は星空に語りかけて、きっと会いに行くから」 「うん。約束だよ」 私は東京に帰ってきた。 暫くすると、お隣に誰かが引っ越ししてきた様子。 でも見かける事が無くて不思議に思っていた。 そんなある日。東京でも流星群が見える日があった。 私はベランダから空を見上げた。 するとお隣のベランダから 「亜珠沙」と声をかけられた。 星矢君だった。 そう。お隣に引っ越してきたのは星矢君だったのだ。 まだ地球にいられるの時間が一定で無くて すぐ消えたりしてしまうようだ。 向こうの世界で研究中とか… お互い居れる時はなるべく一緒に過ごしていた。 突然、隣から消える事があり最初はそれが悲しくてたまらなかった。 でも1ヶ月2ヶ月と居れる事もあった。 こうした私達の交際は始まった。 二人の記念日は7/7七夕🎋だね。 彼はお星様から私へのプレゼント🎁だった。
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