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結局あれから進展がないまま2週間が経過していた。
新たな情報は得られず、むしろサルバトーレが情報操作をしてほとんど何もなかったかのように人々は普通の日常を送っていた。
被害が甚大なのにも関わらず、ここまで完璧な情報操作ができたのは単にサルバトーレの役員が優秀だからというのもあるが、大魔法祭の会場がどの王国にも属していない土地だったからである。
毎年行われてきた大魔法祭による被害が相次いだ事で、数年前から不可侵領域として各国が決めた場所で行われた事が今回は情報操作に都合がよかったと言う訳だ。
しかし当事者達はどうにも浮かない顔をしていた。一人を除いては。
「ジョゼフよぉぉぉぉ!もっと授業進めろやぁぁぁぁ!」
「アスタくん、ハイレベルな私語はやめなさい。お兄さん困っちゃうからね」
「お前はギリおじさんだろうがぁぁぁぁ!」
「ギリっていう本気感が堪らなく辛い」
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