エピソード1.5:しばらくはさようなら

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「私への恩返しなんて考えないでのびのびと勉強に励んでくださいね。フォルトとアルマが元気に楽しく学園生活をしていれば、私はそれで満足なのですから」 「ワシもそうじゃ。お主らが元気に生きてさえいればそれでいい。嫌な事があれば逃げたっていいのじゃ。人生はやり直せるために長くあるんじゃからの」 こんなに真面目な二人を見た事がないだけにうまく言葉が出てこない。 「絶対しっかり勉強して、たくさん友達作って、とっても楽しく過ごすね。2人とも今まで大変お世話になりました!弟や妹のこと、お願いします!」 シスターとじいちゃんが頷いて、耐えきれなかった涙が溢れ落ちる。 オレは… 「2人に育てられて本当によかったって思ってる。…お世話になりました」 何か言ってあげたかったけどやっぱり言えなかった。 「フォルトよ、大丈夫じゃ。全部伝わっておるぞ」
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