エピソード2:最下位〈ラストランカー〉

2/12
前へ
/256ページ
次へ
「ハッハッハ!全然聞こえねぇなぁ!俺が代わってやろうかぁ!」 「何なのアイツ」 「はい、あれが3位ですからね」 「あんなヤツが3位なのか!?どこから聞いたんだそれ」 「俺が3位なはずがねぇ!首席の座はすぐに返してもらうぜ!」 「ほらね?」 「…うん」 急に5位であることを後悔し始め、背中の冷や汗が止まらない。 「ところで、君は何位ですか?」 「…5位」 「なんかすいません」 「謝るんじゃねーよ!」 入学式は例年よりも個性的なメンツのせいで過去最低のグダグダを記録した。 ● 「はい、ではこのクラスの仮担任のジョゼフだ」 入学式終了後、オレ達はそのまま教室に案内された。 「Sクラス開設にあたってとにかく時間がなかったから、急遽旧校舎全体をSクラスのものとする事になって、担任も非常勤の俺が担当する事になった。正直何をしていいかわからんので、学院長からの連絡を伝えて今日は解散にしようと思う」
/256ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加