エピソード2:最下位〈ラストランカー〉

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書類を見ながらゆっくり棒読みで話すその明らかなやる気のなさに、ここは本当に世界最高の魔法研究機関なのか疑いたくなる。 「まずはこの旧校舎で足りないものは学校側に申請したら基本何でも届くようになっている。申請用紙は学務科に置いてあるから書いた後はそこで申請するように。んで重要なのはここから」 全てを言い終えるより先にこの教室の全員が外から向けられる多数の魔法陣の発動を察知し、防御に入る。 刹那、グラウンド側と廊下側の窓が全て吹き飛んだ。 「話を続けると」 「話はいいからこの事について教えてくれ!」 なぜか攻撃されたことを無視して続けようとしたから止ようと試みるも、いやいやという感じで先生は続ける。 「もうすぐ学校対抗の魔法大会があんだよね。うちの学院では校章バッジの奪い合いに残った5人がこの学校代表なわけ。アンダスタン?」 「もっと早く言え!」
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