嘘つき姫の最後の嘘

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「姫蛍はね
他のホタルと違って
目立たない所で光るんだ。
腹黒なホタルなんて、
とうの昔に見つけてたよ。」

そっと、私の手をとった。

「好きですよ。」

外は雨。
私も涙でボロボロだ。
なんだ。そうか。
そうなんだ。

コイツ、前から言ってくれてた。
私のいいとこは

「嘘つきなとこ？」

多分、コソコソ嘘つきながら
腹黒な私を、
それに、
しんどくなってる私のことを
とうの昔に見抜いてたし、
何なら好きになってたってこと。

思わず、
手をぎゅっと握り返した。

だって、
なんて、
言っていいかわからない。

涙、止まらないし。

もう、自分に嘘つく必要ない。
そうゆうことだよね。

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