嘘つき姫の最後の嘘

P 4

アイツは、
いつから、
私のことを見てたんだ？
と、
ちょっと勘違いしてしまった。

そのくらい、
ヤツのコトバは、的確すぎた。
ほんと、まんまに。
私はかなり、嘘つきだ。

八方美人バンザイ！
嘘つき賛成！！
ヒトの荒波生き抜くなかで、
自分の生き残りを考えた時に、
やっぱり大事なのは、
人脈よ！！

そしたらさ。
嘘つき、
けっこう、大事じゃない？

と、ある時に気がついた。

だけど、
それを維持する努力は
すごく大変で、
相手のイメージする自分を
壊さないようにするって
実は、かなり、めんどくさい。

「勉強できるね。」
→「ありがとう」

「かわいいね。」
→「そんなことない。」

「すっごい いいこ」
→「できることだけ。」

謙遜表現と返答常套句の
テンプレは、
たぶん、学年いちの保持できてる
自信はある。

それが、
皆々様の求める私像なら、
私の場所を守るために、
やるしかないよね。

そんな、毎日を過ごす私の
一番好きな場所が
図書館だった。