はじまり

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「お、おはよう、唯人(ゆいと)君……」 僕は引きつった顔を無理矢理笑顔にした。 「おう」 手を挙げてニヤリと笑う彼。 彼は近藤唯人(こんどうゆいと)君。 僕をいじめている───そう、いじめっこ、だ。 色々と僕にちょっかいをかけてくるから、ちょっと苦手。 今、ニヤリと笑ったから、嫌な予感しかしないんだけど…… ハッ!もしかして、ゲームを見られた!? 慌てて右手を背中に隠す。 無駄な抵抗。 「芳人、新しいゲーム買ったのかよ?」 「う、うん……」 やっぱり見られていたみたい……
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