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※
百をも超える屍の中、少女は月を見上げていた。
ポケットに入れた無線機から、声が漏れた。
「さて、これで、歴史は塗り替えられた。後は私が決着をつけるから、テル、戻っていいよ」
死体を踏みつけ、その場所へ向かった。
最中、また通信。
「私がやったんだよ! ほとんど9割私がやったんだよ! テルがやんなくても、明日にはみんなお陀仏なんだよ! 調子乗んな! 派手好きか! バーカ! バーカ!」
男の前に腰を置き、膝を抱えた。
「なんで、金……持ってないのよ。……バカ」
膝に、顔を埋めた。
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