第3話

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 本番少し前に、別室で最終の音出しを軽くして、いよいよ気持ちが高まってきた。 さて、楽しもう。 私たちの前の演奏は、太鼓のパフォーマンスだった。 すっごく迫力があって、身体全体に響く音がすごく良かった!! その後のざわざわとした独特の静けさのあとで、アナウンスが聞こえた。 『・・ありがとうございました!! 凄いパフォーマンスでしたね!! 次は、嵐明(ランメイ)高校の、小編成でフットワークの良さを追求した、クラシックグループのスウィート・メイプル・ムジクのみなさんです。 トロッコ列車での演奏が新聞に載った事もありますから、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。 それでは、よろしくお願いします!!』 そして、軽い拍手の後で、施設のほぼ中央にあるステージに、私たちは上がった。 お客さんにお辞儀をしてから、みんなと目を合わせて演奏を始める。 今回はクラシック曲ではなく、ロックミュージックを私ら用にアレンジしたものだ。 編曲は、今回はアマネちゃんのフィーリングであらかた決まって、それを楽譜にしたものだ。
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