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そして、本番だ。
私らの演奏は、基本どこでも出来るようにしているとは言え、雨が降ったり、風が強い場合には、演奏以前に楽器が痛むので、それは無理になる。
今日は曇りで、どうにか本番までは天気が持ってくれた。
この本番前の緊張感、何度やっても気持ちがざわざわする。
でも、『緊張することは当たり前、それは自分達の音楽に責任を持つからこそ。』と言っていたムツキ先生の言葉を思い出した瞬間に、なんだか楽しみになるから不思議だね。
子ども連れのお客さんが多いので、今日は子どもたちが好きそうなアニメの曲、そして、親のみなさんに喜んでもらえそうな流行りの恋愛ドラマの曲を演奏した。
ハザクラくんは、最初こそやや暗い音だったけど、途中から持ち直して、明るい音になっていた。
何よりも、ピアニカとのやり取りがすごく良かったように思う。
うん。
そして、聴いてくださるお客さんの笑顔と拍手が嬉しい。
たくさん練習して、準備して、もちろん音楽が好きだからがんばってるんだけど、演奏会でもらえる笑顔と拍手は何よりものご褒美だ。
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