メイプルみたいな音符たち

第３話

　そして、イベールの間奏曲の演奏が終わってから、次は、私は聴いたことのない、ヨーロッパ民謡のような曲が始まった。

と言うよりも、これは即興演奏なのかな。
そうか・・
練習時間が少ないからこそ、始めてのセッションだからこそ、即興演奏の要素が多いんだ。

て言うか、これって本来はアイリッシュフルートでやる曲なんじゃないかな・・。
しかも、メロディを装飾音符をキレイに飾りつつも、すごくテンポが早くて、なんだか踊り出したくなってしまう感覚を覚える。

私が今使っている一般的なフルートと違って、アイリッシュフルートは木製がほとんどで、音穴があるだけの(キーがひとつかふたつ付いてるタイプのもある)シンプルなもので、演奏時の運指も違う。

何よりも、これ、クォータートーンで細かい音階を作っている曲だ。