第3話

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 それから、演奏後の私たちには、出演料の代わりとして、天かすと青のりとソースとマヨネーズがたっぷりかかったタコせんべいと、綿菓子と炭酸ジュースが用意された。 控え室で楽器を片付けて、みんなで 『おつかれさま~!!』 って言って、私は、 「ヒメノ先生、私たち頑張ったから、きっとご褒美もらえますよね? 楽しみにしていますね!」 なんて言いながら、炭酸ジュースを飲んでいたときの事だった。 ハザクラくんはアマネちゃんのとなりに座り、少し俯き加減に、 「あの、星野天音(アマネ)さん、今日もありがとう。 僕さ、こんな時に言ってしまうのもなんだけど・・ 僕さ、星野さんの音が好きなんだよね。」 と言ったのだった。 「あ、うん。 私もハザクラくんのオーボエの音が好きだよ。」 そう言って、屈託なく笑うアマネちゃんだった。 「あ、うん。 でも、僕の好きなのは、ピアニカの星野さんもだけど、ピアニカの星野さんじゃない星野さんも好きなんだ。」 そう言って、ハザクラくんは顔を真っ赤にしていた。 ハザクラくん・・ アマネちゃんが好きだったんだ・・。 「あ、うん。 私も、ハザクラくんが好きだよ。 音合わせしていると、凄く気持ちいいよ。」 そう言ったアマネちゃんも、まんざらではない様子だ。 って、いつからふたりはお互いを想っていたんだろう・・。 「え、ほんと? じゃ、じゃあさ、僕と付き合ってくれる?」 そう言って、さらに顔を真っ赤にするハザクラくんは、期待を込めた視線でアマネちゃんを見ていた。
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