第4話

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まぁ、今はプロのオルガニストではないけど、奏者に心当たりがないわけではないんだけど・・ 「ムツキ先生、あの、ちょっとだけ私の方に少し心当たりがあるんです。 少し時間いただけますか?」 「うん。よかったら聞いてみて。」 そう言ってムツキ先生は笑ってくれた。 後で聞いた話だけど、この礼拝堂のパイプオルガンの修理箇所は、 オルガン本体のキー、パイプ74本修理、送気システム一式修理、外装の木枠修理・・。 修理費用に合計で七百万から一千万円程度の費用がかかるそうだ・・・。 ・・とんでもない・・。 とんでもない値段だ・・。 でも、歴史的価値のある礼拝堂が建設された当初からあるパイプオルガンなので、修理する事には、ちゃんとした価値があるらしい。 だとしたら、 奏者にはしっかりとその旨も伝えた上で了承してもらわないといけない・・。 しかし、 今はそれよりもリンコの事だ。
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