第4話

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リンコの音が雑だ。 演奏内容はキレイなのに、音が雑。 その雑な音に、のめり込んでいると言うか、そんな雑な音なのに、無理やり自分をトランスさせようとしていると言うべきか・・ これはどう考えてもおかしい・・。 アマネちゃんや、アキさんやハザクラくんには、努めて笑いかけていたけど、いつもと目が違う。 全く目が笑っていない。 でも、その変化に、ヒメノ先生も感づいていた。 「なあ、ユウカ。 リンコに何かあったのか? あいつが頼れるのは、お前だけだ。 お前には負担をかけるが、どうにかしてやってくれ。」 とそう言ったのだった。 そんなこと、私が絶対にどうにかする。 リンコのことは私が何とかする。
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