第4話

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「リンコ、今日は私のうちに泊まりなよ。 リンコのおばあちゃんには私から言ってあげるから。」 そう言ったんだけど、しばらくの沈黙の後で、 「・・ううん。  紅葉(クレハ)おばあちゃんに申し訳ないから・・」 と、元気なく言った。 また、沈黙があり、リンコは俯いたままだった。 永遠に続くかと思えるほどの重い沈黙の後で、私は、 「じゃあ、せめて今日は自転車を押してさ、一緒に帰ろう? 私、リンコの家まで送るよ。」 そう言うと、少しだけ顔を上げて、とてもか細い声で、 「うん。一緒に・・」 とだけ言った。 自転車を押して、ほとんど会話の無いまま2人でとぼとぼと歩きながら、私はリンコの親について考えを巡らせていた。
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