act7

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act7

出てきた格好は、今の若者の格好 (へー、かっこいいんだ) まじまじと上から下まで見た。 「何?惚れそう?」 首を横に振る 又キッチンへ入る 「みお、ビールないけどコーラでいい?」 「いらない、帰るから」 男はコーラをカウンターに置くと、女に手を伸ばした。 「また、そんなこと言う、はい、カバン降ろして、帽子もとって」 「・・・」 「パンあったからさ、朝飯にしよ、俺様流サンドイッチ」 野菜とハムを挟んだだけのパンを四つ切にしている。 「こっち座って」 カウンターの椅子を引く。 「はい、どーぞ」 「ありがと・・・」 チン 「はい、こっちはホット」 トーストにソーセージがはさんであるだけのものが出てきた。男は隣に座った。 大きな口でソーセージにかぶりつく 「ともぐい」 「ケーそんなこと言う」 ソーセージを半分口から出したのを女の顔に寄せると口に押し当てた。 パキン 「いやらし」 「ワーなにこれ、辛いー」 ゴクゴクとコーラを流し込んだ ハハハ、男は笑っている 「チョリソー知らねえの、パン食えよ、野菜いっぱいだから流れるぞ」 一つ口にしてはもぐもぐと口を動かしコーラを飲む、もう一つ口にした。男はそれを見てほっとした、昨日もそんなに食べてない、朝っぱらからビールを飲んで体が受け付けないはずがない。 「胸が熱い」 「脱いでいいぞー」 「絶対脱がない、あ、そうだ、ブラ、返して」 「えー、返したくない」 「返せ!」 「じゃあさ、今してるの置いてってくれたら返す」 「いやだ!」 外を見る 「雨か、ブラ探ししてよ、俺さ、洗濯とかしたいことあるからさ、出掛けるの午後からの方がいいからさ、昼まで、どう、する?」 「絶対見つけちゃる」 腕時計を見た、九時過ぎ、闘志に火がついた、こんな所すぐにでも出てやる。 「もしさ、見つけられなかったら、俺のいうこと聞けよ」 「嫌だ、見つけてさっさと帰る」 「マジかよ、よっしゃ、じゃ、今からな、スタート」 残ったコーラを飲み干し、扉を開けながら玄関へと向かう それを見ながら笑う男 玄関から見ていく、いくらなんでも、女の下着こんな所ではない、シューズボックスなんか関係なさそうな処は閉めていく 男は部屋に入ると何かを持って出た 「ちょっとまったー」 「なに?」 「それ見せて!」 洗濯物を見ると、男の方を見た、背中をさわる 「なに?しちゃう?」 ズボンのポケットをさわる 「やりたいのー?」 「けっ、なにもねーし」 「がんばってさがしてねー」 今出てきた部屋、寝室、ベッドの間に手を入れる、下を見た、何か箱がある、開けた コンドームや手錠が入ってる、見たくもなかった、すぐに蓋をしていれた。 クローゼットや、たんす、きれいにしてあるからわかりそうなのにない、変態なら、女の下着は、寝室にあるはずなのに、どこにもない、ドアを閉める、他の部屋は使ってないのか何もない。次々と部屋が閉じられる。 ―三十分前だよ 後見てないのはキッチンから窓の方 ベランダから見てくる、この部屋にはなさそう、後はキッチン、戸棚を開ける、床下収納は空、それらしいものがない、もしかして、冷蔵庫を開けた、牛乳のパックの開け方がおかしい、持ち上げた チリチリチリ 目覚まし時計が鳴った。 「ターイムアップ、おしかったね」 牛乳パックを取り上げた、中からきゅうりを取り出す 「これ、漬物」 寝室に行きベッドの下から箱を出した 「コンドーム」 「そう、これだったのよ」 「見たのに」 中から畳んだブラジャーを出した。 「これさ、特大でさ、普通のには入らなくてくろーしたのよね」 「くそー」 奪い返そうと手を伸ばした 「だーめ、これはまだ返さないのだ」 力が抜けた、ペタンと座り込んだ 「みお、トイレ大丈夫、朝起きてから一回しか行ってないよ?」 「あ、すみません、お借りします」 「大きい方していいからね、ゆっくりして」 腹が立った、すぐに出た 「あれ、もういいの?」 頷いた
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