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「縁、あなたの過剰にヒラヒラな服、ここで買ってたのね。異世界だわ。すごい。ピンクまみれじゃない」
「可愛いお店でしょー?紫音先輩は美白美人で顔ちっちゃくてスタイルいいんだから、どれも似合いますよきっと」
「私はいいわ…って何、なんなの⁉︎」
ロリィタファッションで埋め尽くされた縁お気に入りの店。縁は数着の服を携え、紫音の腕を引いて試着室に連れ込んだ。
「狭いっ、あっ何で私を脱がすの、ちょっと縁!脱がすの速いっ、どこの流派?」
「えへー、まずはこれを着てみてくださいよー」
縁は紫音にピンクのワンピースを着せる。多すぎのフリルが一昔前のアイドルのようだ。
「こ…こんな私がいたなんて…」
「これは…思った以上にかかか可愛いっっ!鼻血が…これに決めっぷ痛っ!」
目が❤️形になりキュンキュンしまくりの縁だが、即座に紫音の脳天チョップを受ける。げしっ。
「こんな私なんておぞましいわ。却下」
「似合うのにー。じゃあ次は…」
「い・い・か・ら自分の服を選びなさい」
「えー。ぶー」
この調子で終始縁に圧倒され、あっという間に夜。縁の実家の神社は四之宮家の氏神様にあたり、2人はまあまあご近所同士なので、行きも帰りもほぼ一緒だ。
「今日はありがとうございました。可愛い服も買えて、縁は幸せです」
「うん、悪くなかったよ。やっぱり縁はああいう服が似合うのね」
紫音の長くサラサラと輝く黒髪には、さっき買った赤いバレッタがちょこんと乗っていた。
「先輩、とっても似合いますー」
「ありがと。服はアレだけどこれは気に入ったの。縁また…いやもういいけど」
「え?今なんて?はっきり言ってくださいよ、あはー」
買い物の余韻を楽しむ2人。だが楽しい時間は、爆音と共に終わりを迎えた。
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